スポーツくじは、日本スポーツ振興センターが発売しているくじです。スポーツ振興くじとも呼ばれ、その名の通りにスポーツの振興を目的としています。競馬やオートレース等の公営ギャンブル以外で、日本で完全に合法でスポーツベッティングをすることができます。
そんなスポーツくじについて、元オンラインカジノ勤務のライターが以下のようなトピックを解説していきます。
この記事の内容:
「スポーツ振興くじについて知りたい!」「スポーツくじとブックメーカーのどっちがお得か気になる!」という人は、是非この記事を参考にしてください。
スポーツ振興くじ(通称:スポーツくじ)とは、サッカーやバスケットボールといったスポーツ試合の結果や得点数を予測し、的中すると当選金を得ることができるくじです。スポーツくじは、独立行政法人日本スポーツ振興センター(Japan Sport Council)によって実施されています。
「スポーツ振興くじ」とは言われていますが、スポーツ試合の結果予想にお金を賭けているので、いわゆるスポーツ賭博(スポーツベッティング)です。賭博行為ではありますが、競馬などの公共ギャンブルやスポーツくじという形のスポーツベッティングは日本で完全に合法です。
スポーツ振興くじは、その名の通りにスポーツの振興を目的としています。正式には「スポーツ振興投票」と呼ばれ、スポーツ振興投票の実施等に関する法律に基づいて、日本国内のスポーツ振興の財源確保のための手段として導入されました。
スポーツ振興センターによると、スポーツくじが目指すスポーツ振興政策には以下のようなものが含まれます:
スポーツ振興くじの売上金は、実際に日本のスポーツ振興に大きく貢献しています。
例えば、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催に際しては、スポーツ振興くじの売上金が活用されました。また、売上金は、全国各地のスポーツ施設の整備や、スポーツの普及・啓発活動にも実際に使用されています。
次の項目では、スポーツくじの売上金の使用用途の内訳について見ていきます。
スポーツくじの売上金は、賞金を含めて以下のような内訳で活用されます。
スポーツくじは、全体の売り上げから、賞金、特定金額、経費およびクラブ等への支援金を差し引いた残りを収益としています:
ここでポイントなのは、スポーツくじでは売上金の全体から半分(50%)が賞金に充当されるということです。
売り上げとは、購入されたスポーツくじの総額を指します。つまり、スポーツくじの売上金からスポーツくじ購入者への理論的な還元率は50%と言えます。
還元率について)
ここでいう還元率とは、スポーツくじの購入者が自分の手元に戻ってくることを期待できる統計上の数値です。
スポーツくじの還元率は50%なので、極端に言えば1万円購入すると5千円が戻ってくるということです。ただし、毎回のくじで必ず当選したり、購入金額の半分が戻ってくるということではありません。数学の確率論の話となってきますが、当選する時もあれば外れる時もありますし、多く戻ってきたり少なく戻ってくることもあります。
還元率は、その平均値です。
スポーツくじの還元率(50%)は高いのかどうか、他の形式のギャンブルと比較してみましょう。
ギャンブルの種類 | 還元率 |
---|---|
オンラインカジノ | 約97% |
パチンコ | 約80 - 85% |
競馬 | 約70 - 80% |
競艇 | 約75% |
競輪 | 75% |
オートレース | 70% |
宝くじ | 46.7% |
上記の還元率はあくまでも目安です。オンラインカジノ等ではプレイするゲームによって、競馬等では購入商品によって還元率が異なります。
上記の表に記載の還元率と、スポーツくじの還元率を比較すると、スポーツくじの還元率が比較的低いことが分かります。還元率の設定には様々な要因が影響していますが、スポーツくじでは売上金をスポンサーの振興に充当するために比較的に数値が低く設定されている可能性があります。
スポーツくじには次のように3つのカテゴリーがあります:
WINNERはサッカーとバスケ、totoとBIGはサッカーが対象のくじです。
各カテゴリーについて詳しく見ていきましょう。
スポーツ | サッカー | サッカー | バスケットボール | バスケットボール |
---|---|---|---|---|
くじ方式 | 1試合予想 | 競技会予想 | 1試合予想 | 競技会予想 |
当選 | 1等のみ | 1等のみ | 1等のみ | 1等のみ |
当選確率 | 1/18 | 選択肢数に依存する | 1/16 | 選択肢数に依存する |
選択肢の例 | 例)1-0、2-2の引き分け等 | 例)優勝予想:1位XXXチーム、2位YYYチーム等 | 例)ホーム勝利4~6点差、アウェイ勝利30点差以上等 | 例)優勝予想:1位XXXチーム、2位YYYチーム等 |
指定試合の例 | 明治安田生命Jリーグ、天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会 | JリーグYBCルヴァンカップ | B.LEAGUE チャンピオンシップ | B.LEAGUE |
購入金額(1口) | 200円 | 200円 | 200円 | 200円 |
WINNERくじでは、サッカーとバスケットボールが対象競技となっています。
くじ方式は、1試合予想と競技会予想があります。
1試合予想では、指定された試合の中から自分が選択した試合の結果を予想します。1試合からの購入も可能なので、ビギナーでも簡単に挑戦できるのが強みです。
競技会予想では、リーグや大会の結果を予想します。予想には、出場しているチームの中から優勝するチームを選択する「優勝予想」と、優勝と準優勝のチームを予想する「優勝・準優勝予想」があります。
WINNERくじの各1口の購入金額は200円です。
基本的に1等のみが当選となり、当選金は次のように計算されます。
また、当選金はくじの売上金や当選口数によって変動します。更には特払金方式が導入されていて、当選者がいなかった場合や当選金が限度額を上回った場合には、くじの購入者へ払戻が発生します。
オッズとは?-オッズは払戻倍率とも呼ばれ、購入金額に対する当選金の倍率を表します。オッズは売上金や投票口数に応じて変動するので、くじの販売が終了するまで確定しません。
WINNERくじの購入に興味のある方は、こちらのページを参考にしてください。
種類 | toto | mini toto | totoGOAL3 | totoGOAL2 |
---|---|---|---|---|
くじ方式 | 指定された13試合のホームチームの結果予想 | 指定された5試合のホームチーム結果予想 | 指定された3試合6チームの得点数予想 | 指定された2試合4チームの各チームの得点数予想 |
最大当選金*1 | 5億円*3 | 1万円 | 10万円 | 1万円 |
当選 | 1等:すべて的中、2等:1試合外れ、3等:2試合外れ | 1等:すべて的中 | 1等:すべて的中、2等:1チーム外れ | 1等:すべて的中 |
当選確率 | 1等:1/1,594,323、2等:約1/61,320、3等:約1/5,110 | 1等:1/243 | 1等:1/4096、2等:約1/228 | 1等:1/256 |
当選金の配分 | 1等:70%、2等:15%、3等:15% | 1等:100% | 1等:60%、2等:40% | 1等:100% |
購入金額(1口) | 100円 | 100円 | 100円 | 100円 |
過去の実績*2 | 141本 | 126,552本 | 8,535本 | - |
最低試合成立数 | 9試合(4試合中止まで) | 3試合(2試合中止まで) | 2試合(1試合中止まで) | 2試合 |
※1 当選金はあくまでも理論値であり、売上金額や当選口数宇によって変動します。
※2 過去の実績は2022年度の1等の当選数データです。
※3 キャリーオーバーなしの場合は、最高1億円。
totoくじの対象はサッカーのみで、主に3つの種類があります。
くじ方式は、チームの勝ち負けまたは引き分けの結果を予想する方式と、指定された試合の各チームの得点数を予想する方式があります。くじの対象となる範囲であれば、自分が自身のある試合や気になる試合だけの結果を自分で予想し、残りをコンピュータでランダムに選択することも可能です。
toto miniやtotoGOALは、当選金はtotoほど高額ではありませんが、当選確率が大変大きくなっています。
一口あたりの購入金額は、100円です。
キャリーオーバーという仕組みが導入されていて、1等の当選者が出なかったり当選者が出ても賞金に余剰が発生した場合、1等賞金プールが次回に繰り越しされます。
キャリーオーバー例1)
キャリーオーバー例2)
totoくじの購入に興味のある方は、こちらのページを参照してください。
種類 | BIG | MEGA BIG | 100円BIG | BIG1000 | mini BIG |
---|---|---|---|---|---|
くじ方式 | 指定された14試合のホームチームの結果予想 | 指定された12試合の両チームの合計得点数予想 | 指定された14試合のホームチームの結果予想 | 指定された11試合のホームチームの結果予想 | 指定された9試合のホームチームの結果予想 |
最大当選金(*1) | 3億円(6億円) | 7億円(12億円) | 1億円(2億円) | 1,000万円 | 100万円 |
当選 | 1等:すべて一致、2等:1コはずれ、3等:2コはずれ、4等:3コはずれ、5等:4コはずれ、6等:5コはずれ | 1等:すべて一致、2等:1コはずれ、3等:2コはずれ、4等:3コはずれ、5等:4コはずれ、6等:5コはずれ | 1等:すべて一致、2等:1コはずれ、3等:2コはずれ、4等:3コはずれ、5等:4コはずれ | 1等:すべて一致、2等:1コはずれ、3等:2コはずれ、4等:3コはずれ | 1等:すべて一致、2等:1コはずれ、3等:2コはずれ |
当選確率 | 1等:1/4,782,969、2等:約1/170,820、3等:約1/13,140、4等:約1/1,643、5等:約1/299、6等:約1/75 | 1等:1/16,777,216、2等:約1/466,034、3等:約1/28,244、4等:約1/2,824、5等:約1/418、6等:約1/87 | 1等:1/4,782,969、2等:約1/170,820、3等:約1/13,140、4等:約1/1,643、5等:約1/299 | 1等:1/177,147、2等:約1/8,052、3等:約1/805、4等:約1/134 | 1等:1/19,683、2等:約1/1,094、3等:約1/137 |
当選金の配分 | 1等:80%、2等:7%、3等:2%、4等:3%、5等:3%、6等:5% | 1等:70%、2等:14%、3等:2%、4等:3%、5等:5%、6等:6% | 1等:76%、2等:10%、3等:4%、4等:4%、5等:6% | 1等:60%、2等:15%、3等:15%、4等:10% | 1等:50%、2等:20%、3等:30% |
購入金額(1口) | 300円 | 300円 | 100円 | 200円 | 200円 |
過去の実績*2 | 138本 | 19本 | 123本 | 496本 | 3,125本 |
最低試合成立数 | 10試合(4試合中止まで) | 8試合(4試合中止まで) | 10試合(4試合中止まで) | 8試合(3試合中止まで) | 6試合(3試合中止まで) |
※1 括弧()内はキャリーオーバーがある場合の金額です。当選金はあくまでも理論値であり、売上金額や当選口数宇によって変動します。
※2 過去の実績は2022年度の1等の当選数データです。
BIGくじは、サッカーのみが対象で、主に5つの種類があります。
試合の結果予想や点数予想といったくじ方式が導入されていますが、BIGくじは全てコンピュータによって予想された結果となります。つまり、くじの購入者は自分で結果を予想する必要がありません。
サッカーのことは良く分からない、または自分で結果を予想するのが面倒だという人向けのくじだと言えます。
BIGくじにも先述のtotoくじと同様に、キャリーオーバーが導入されています。
BIGくじの購入に興味のある方は、こちらを参照にしてください。
スポーツくじは、サッカーやバスケットボールの試合結果や得点数を対象にお金を賭けることができるスポーツベッティングです。スポーツベッティングといば、オンラインギャンブルを提供するブックメーカーでも楽しむことができます。
スポーツくじとオンラインブックメーカーは類似したサービスのように思えますが、どちらがお得なのでしょうか?
そんな疑問を解消するため、スポーツくじとオンラインブックメーカーを還元率、対象スポーツ、賭けの対象、オッズ、その他の点から比較してみました:
\ | スポーツくじ | ブックメーカー |
---|---|---|
還元率 | 50% | 97% |
対象スポーツの数 | 2種類 | 20~40種類 |
賭けの対象 | 2種類 | 複数 |
オッズ | 表外参照 | 表外参照 |
ボーナス | ✖ | 🟢 |
プロモーション | ✖ | 🟢 |
還元率は理論値であり、およその数値です。
スポーツくじとオンラインブックメーカーを比較すると、まず初めに還元率に最も顕著な差があることが分かります。スポーツくじの還元率は50%しかない一方で、オンラインブックメーカーの還元率は約97%程とされています。
理論的な例を挙げると、スポーツくじを1万円分を購入すると5千円が戻ってくることが期待でき、オンラインブックメーカーで1万円購入すると9,700円も戻ってくることが期待できるということです。
スポーツベッティングのプレイヤーにとって、これは非常に大きい差ではないでしょうか。
次に、対象スポーツの種類にも大きな差が見られます:
例として、ホースレーシング(競馬)、バスケットボール、ホッケー、水泳、野球やF1といった通常のスポーツに加えて、リーグオブレジェンド等のEスポーツがベッティング対象となっています。
スポーツくじは、試合の勝ち負け引き分けの結果予想と各チームの獲得点数の予想といった2種類の賭け対象で行われています。
ステークカジノやスポーツベットアイオーといったブックメーカーでは、結果予想や得点数予想はもちろん、どのチームが先に点を決めるかや何分以内にゴールが入るか等、多彩な種類の賭けをすることが可能です。
ちなみに、ブックメーカーではこのような賭け対象のことをベッティングマーケットと呼びます。
オッズ(払戻倍率)は、購入金額に対する当選金の倍率を表します。
スポーツくじにおいて、オッズは売上金や投票口数に応じて変動するので、くじの販売が終了するまで確定しません。ブックメーカーでもオッズは同様に存在し、ベットした金額に対する勝利金の倍率を表します。
次の画像は、J1リーグ 第18節(北海道コンサドーレ札幌 VS セレッソ大阪)の結果予想のオッズをスポーツくじ、ステークカジノ及びにスポーツベットアイオーとで比較したものです。
スポーツくじ
ステークカジノ
スポーツベットアイオー
画像から分かるように、スポーツくじとステークカジノやスポーツベットアイオーといったブックメーカーではオッズに大きな差があります。
例えば、0対0で引き分けになる場合、スポーツくじのオッズは10.7倍が提供されていますが、ステークカジノでは15.0倍、スポーツベットアイオーでは16.0倍となっています。
つまり、スポーツくじよりもブックメーカーの方がオッズが高いということが判明しました。
スポーツくじでは、購入者への還元はくじに当選したときの賞金に限っていて、購入方法によっては決済に使用したサービスにポイントが付与されることがあります。
ブックメーカーのプロモーションでは、ベットの勝利金の支払いはもちろんですが、はじめて利用する人のためにウェルカムオファーや特別なボーナスが用意されていることがほとんどです。新規登録した後も定期的にボーナスが配布されたり、ブックメーカー独自のロイヤリティプログラムや豊富なイベントが用意されているので、プレイヤー達はとてもお得にスポーツベットを楽しむことが可能です。
例えば、当サイトを介してステークカジノに登録すると、新規登録特典として最大500ドルまでの200%入金ボーナスをゲットできます。200%ということは、初めて入金した金額の2倍をボーナスとしてステークカジノから貰えるということです。
この記事ではスポーツくじ(スポーツ振興くじ)について紹介し、お得さをブックメーカーと比較しました。
スポーツくじとは、サッカーやバスケットボールを対象としていて、試合の結果や得点数を予想して的中すると賞金を得ることができます。スポーツ振興の財源確保の手段として導入された公共ギャンブルで、日本スポーツ振興センターによって実施されています。実際にスポーツくじの売上げは、スポーツ選手のための設備や地方公共団体に充当されています。
ただし、還元率やオッズなどを考慮すると、オンラインブックメーカーの方がプレイヤー(購入者)に対して有益な体制を整えていることは明確です。
ベッティングガイドでは、ブックメーカーのおすすめサイトも紹介しているので、興味のある方は是非とも参考にしてください。
ベッティングガイド日本語コンテンツの担当者。大手オンラインカジノ数社で勤務していた経歴があり、カスタマーサポートからマネージメント、マーケティング等、様々な立場で活躍してきた経験を活かして編集を行っています。アイゲーミング(iGaming)業界に関する情報も発信していくので、何か気になることがあればお気軽にご連絡ください。