キュラソー(Curaçao)が、2023年9月1日からオンラインカジノやブックメーカーの運営会社に直接ライセンスを発行していくことを同国財務大臣が発表しました。
2023年6月にマルタ共和国で開催されたコンファレンス(iGaming NEXT Valletta 23)に出席した、キュラソー財務大臣 Javlier Silvania 氏は、規制改革プロセスを促進するキュラソーの決定を明らかにしました。
Silvania 氏によると、ここ数ヶ月にわたる企業の厄介な振る舞いをますます意識するようになってきたことにより、直ちに対処することが望ましいと判断されたようです。
キュラソーは、昨年の夏に、アイゲーミング業界の規制制度の見直しとマスターライセンスとサブライセンスの現行のシステムを撤廃する意向を発表していましたが、マネーロンダリング防止対策、不正の防止、及びにプレイヤー保護を特に懸念すると、賭博事業の手緩い施策はこれ以上容認できないとされ、規制に関する変更は避けられないものとなりました。
具体的な改正内容は未だ公表されていませんが、現時点で分かっているのは以下の通りです:
Curaçao Gaming Authority (キュラソーゲーミングオーソリティ、略称 CGA)が新しい規制当局として設立される。当該機関は、ライセンスの発行、運営会社の監査、及びに運営会社に対して取り締まりを行える権限を得る。
現行のマスターライセンスモデルは撤廃され、2023年9月1日から新しいライセンスが運営会社に直接発行され始める。
新しい規制機関が運営可能となるまでは、既存の規制当局(Gaming Control Board)が新しいライセンスの発行を開始する。
運営会社は、キュラソー現地で指名された者を少なくとも1人(5年以内に最低3人まで増員)を雇用し、現地に運営拠点を購入または賃借する必要がある。
Silvania 氏は、オンライン賭博部門の法律に提案されている変更に関して、賭博事業の運営会社により多くの責任を追加することで、プレイヤーが勝利金をしっかりと受け取れることは勿論、ギャンブル依存症などに苦しんでいる可能性のあるプレイヤーを保護する等、オンラインプレイヤーの保護を追加することを目指しています。
改正される法律には、マネーロンダリングを食い止めるための対策やキュラソーでより多くの雇用機会を生む方策が含まれています。
現時点では、キュラソーで賭博部門のサブライセンスを得ている企業は、現地人を一切雇用していません。
提案されている変更では、これら企業は現地のコンプライアンス責任者等、重要な地位に現地人を少なくとも3名を雇用することが求められます。
キュラソーの観光部門とは対照的に、ゲーミング部門は給与が良いことから、現地経済の多様化に貢献することが見込まれています。
ベッティングガイド日本語コンテンツの担当者。大手オンラインカジノ数社で勤務していた経歴があり、カスタマーサポートからマネージメント、マーケティング等、様々な立場で活躍してきた経験を活かして編集を行っています。アイゲーミング(iGaming)業界に関する情報も発信していくので、何か気になることがあればお気軽にご連絡ください。